『VF時の条件の記載』
     1.体幹角度:VF施行時の体感角度を記載。

     2.頸部:頸部のポジショニングなどを記載(前屈位など)。

     3.模擬食品の種類
     (1)量:一口の摂取量
     (2)形態:模擬食品の食事形態(ゼリー、ペーストなど)
     (3)温度:使用した模擬食品の温度(温かい・常温・冷たいなど)

     4.義歯:義歯の『要・不要』をはじめに記し、施行毎に装着・非装着を記す。

     5.摂食方法:何を用いて経口摂取を行ったかを記載(スプーンの種類・コップなど)

     6.嚥下手技:施行時に用いた手技(代償的嚥下法・嚥下促通手技などの名称)

     7.指示嚥下・自由嚥下:「飲み込んで下さい」という指示を通して嚥下を促したか否かを記載。

     8. 撮影方法:各施行時のアングル(側面像・正面像)を記載。


     『VF像の解釈について』
     1.基本的な解釈
      3=異常なし・正常範囲 2=やや異常 1=異常

     2.各項目における解釈について
      《口腔相》
      (1)食物の取り込み
       3=食物の取りこぼしなし
       2=多少の食物の取りこぼしがある
       1=食物の取り込み不可・取りこぼしが多量

      (2)咀嚼・押しつぶし
       3=固形で良好
       2=拙劣・緩慢
       1=運動自体は行われているが行為として実現していない・困難

      (3)口腔内保持
       3=良好
       2=咽頭へのわずかな流入が見られる
       1=咽頭への多量の流入が見られる

      (4)食塊形成
       3=口腔内に散らばらない
       2=口腔内に多少散らばっている
       1=運動が見られない・運動があっても口腔内に多量に散らばったまま

      (5)口腔残留(嚥下後のものを評価する。口腔前庭・口腔底・舌背の部位毎に評価。VF像のみで判断せず嚥下後口をあけて評価する)
       3=なし
       2=少量残留
       1=多量の残留

      (6)咽頭への送り込み
       3=一気に送り込みが可能
       2=緩慢・何度かに分けて送り込む
       1=送り込めない・重力で落とし込む

      (7)嚥下反射惹起時間(梨状窩への流入を基準として評価する。指示嚥下と自由嚥下の解釈を示す)
       〔指示嚥下〕
       3=流入なし・流入したと同時
       2=3秒以内
       1=4秒以上
       〔自由嚥下〕咀嚼・食塊形成が終わった直後の反応を指標
       3=直後に惹起
       2=3秒以内に惹起
       1=4秒以上惹起しない

      《咽頭相》
      (1)口腔への逆流
       3=なし
       2=少量の逆流
       1=多量の逆流

      (2)鼻咽腔への逆流
       3=なし
       2=少量の逆流
       1=多量の逆流

      (3)食道入口部の通過(食道入口部の食塊の通過量を指標とする)
       3=大多数の通過
       2=少量の通過
       1=殆ど通過しない

      (4)喉頭侵入
       3=なし
       2=あるが、食塊の流れとともに咽頭腔へ戻る
       1=あっても排出されない

      (5)誤嚥
       3=なし
       2=少量あり(気管壁を伝って落ちていく程度)
       1=多量あり(食塊そのものが落下)

      (6)反射的なむせ
       3=起こる
       2=弱い・遅れる
       1=起こらない・10秒以上遅れる

      (7)誤嚥物の喀出
       3=喀出可能
       2=一部喀出可能
       1=喀出不可

      (8)喉頭蓋谷残留
       3=なし
       2=少量残留(うっすら残る程度・スライス状・残留する場合としない場合がある)
       1=多量残留(塊が常に残留)

      (9)梨上陥凹残留
       3=なし
       2=少量残留(うっすら残る程度・スライス状・残留する場合としない場合がある)
       1=多量残留(塊が残留)

       ※(8)(9)は側面像で上記評価した後、正面像で残留側を確認・記載する

      《食道相》
      (1)食道残留
       3=なし
       2=少量(粘膜に付着している程度)
       1=多量(塊として残留している場合)

      (2)食道内逆流
       3=なし
       2=少量(線上に見られる場合)
       1=多量(はっきりとした塊として見られる場合)

      (3)胃食道逆流
       3=なし
       2=少量(線上に見られる場合)
       1=多量(はっきりとした塊として見られる場合)

     『【解剖学的構造・動きの評価】の解釈』
      《口腔》
      (1)形態学的異常
       3=異常なし
       2=軽度異常(異常はあるが機能面に直接影響するほどではない場合)
       1=重度異常(異常が認められ、機能的に直接影響を及ぼす場合)

      (2)口腔閉鎖
       3=良好
       2=両口唇が接触するが、閉鎖が弱い
       1=閉鎖しない

      (3)下顎の開閉(開口・閉口)
       3=良好
       2=不十分
       1=不可

      (4)咀嚼(下顎と舌の運動を評価)
       3=良好
       2=不十分
       1=不可

      (5)送り込み運動
       3=良好
       2=不十分
       1=不可

      《咽頭》
      (1)形態学的異常
       3=異常なし
       2=軽度異常(異常はあるが機能面に直接影響するほどではない場合)
       1=重度異常(異常が認められ、機能的に直接影響を及ぼす場合)

      (2)舌根部の動き
       3=良好
       2=不十分
       1=不可

      (3)舌骨の動き
       3=前上方への十分な動きがある
       2=上方へ少し上がるのみで前へ行かない若しくは少し行く程度
       1=動かない

      (4)喉頭挙上
       3=十分に持ち上がって(一椎間以上)、十分な持続時間がある
       2=一椎間以上挙上するがすぐに戻る・前上方への動きがない
       1=一椎間以上挙上しない・挙上が見られない

      (5)咽頭収縮
       3=食塊と咽頭壁にエアスペースがない
       2=食塊と咽頭壁にエアスペースがある
       1=収縮がない

      (6)食道入口部開大
       3=食塊の量に応じて十分に開大する
       2=開大はするが、食塊の量に応じて十分ではない
       1=開大が殆ど見られない

      (7)喉頭閉鎖
       3=閉鎖が十分
       2=閉鎖が不十分
       1=全く閉鎖がなされない

      (8)喉頭蓋の動き
       3=反転が十分におこなわれている
       2=十分に反転しない・反転するが立ったままの状態である
       1=全く動かない

      《食道》
      (1)変形・蛇行・狭窄
       3=異常なし
       2=軽度異常(異常はあるが機能面に直接影響するほどではない場合)
       1=重度異常(異常が認められ、機能的に直接影響を及ぼす場合)

      (2)食道蠕動
       3=異常なし
       2=軽度異常(異常はあるが軽度の貯留でおさまっている場合)
       1=重度異常(異常が認められ、重度の貯留若しくは逆流が見られる場合)

      (3)下部食道括約筋の開大
       3=異常なし
       2=軽度異常(異常はあるが、ある程度の通過が見られる場合)
       1=重度異常(異常が認められ、殆ど若しくは全く通過しない場合)

共同作成者:朝潮





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